麻しん(はしか)にご注意ください。
厚生労働省より、麻しん(はしか)についての注意喚起が発表されました。
今般、海外において麻しんの流行が報告されています。
特にヨーロッパ地域や東南アジア地域での症例報告数が急増しており、
国内においても海外からの輸入感染事例が報告されています。
今後、更なる輸入症例や国内における感染伝播事例が増加することが懸念されます。
麻しん(はしか)とは…?
〇麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。
〇麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、
ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いとされています。
免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、
一度感染して発症すると一生免疫が持続する(終生免疫)とされています。
○感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れ、
2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎を発症すると言われています。
また、先進国であっても1,000人に1人程度の割合で死亡症例があるとされています。
その他の合併症としては、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、
麻しんウイルスに感染後、特に学童期に
亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することがあります。
感染予防について~お子さまのMRワクチン(麻しん・風しんワクチン)は2回お済みですか?~
麻しんは感染力が高く、空気を介してヒトからヒトへとうつるため、
手洗いやマスクだけでは予防できません。感染を防ぐただひとつの方法は、予防接種です。
ワクチンを1回接種することで、95%の人が麻しんに対する免疫がつくといわれています。
確実な免疫を得るためには、99%以上の人が免疫がつくといわれる2回の接種が望ましいとされています。
定期予防接種の対象で接種が未だの方は、早めの接種を検討されてください。
令和5年度MRワクチン定期予防接種対象者
| 接種対象者 | 接種期間 |
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第1期
| 生後12か月~24か月のお子様 | 2歳お誕生日の前日まで |
第2期 | 平成29年4月2日~平成30年4月1日生まれのお子様(年長児) | 令和6年3月31日まで |
※上記の期間を過ぎると、任意接種となり接種費用は自己負担となりますのでご注意ください。
※他、定期予防接種についてはこちらをご覧ください。
海外渡航の予定のある方へ
あらかじめ麻しんの罹患歴や予防接種歴を確認し、
予防接種をしていない場合や接種歴が不明な場合は、予防接種を検討してください。
特に、麻しんの流行がみられる国へ渡航予定の方は、予防接種を検討してください。
また、帰国後2週間程度は麻しん発症の可能性を考慮し、
健康状態(特に発熱、咳、鼻水、発疹、眼の充血など)に注意してください。
※海外の流行情報は厚生労働省検疫所ホームページで確認できます。FORTH|厚生労働省検疫所
麻しんにかかったかな?と思ったら
麻しん感染の可能性を医療機関へ事前に連絡をしてから、指示に従い受診をしましょう。
また、受診の際には、感染拡大予防のため公共交通機関等の利用は可能な限り控えてください。
関連リンク
麻しんについて|厚生労働省 (mhlw.go.jp)