コロナ禍を経て「山本作兵衛炭坑記録画展ワールドツアー」再開へ
本市出身・イギリス在住のシンガーであり、たがわ魅力向上大使の鈴木ナオミさんが、10月29日に二場公人市長を表敬訪問。山本作兵衛炭坑記録画ワールドツアーを含む様々な活動について報告しました。
鈴木さんは「山本作兵衛炭坑記録画展」を世界7か所の国立炭坑博物館などで開催する「ワールドツアー」を企画し、2019年にウェールズ国立炭坑博物館、在英日本大使館で開催。その後、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて2020年から同ツアーは中止・延期となっていました。しかし、コロナ禍を経て今年7月から再開することができ、スコットランド国立炭坑博物館(7月29日~10月31日)やウェールズ国立炭坑博物館(9月24日~2023年1月2日)にたくさんの人が訪れています。さらに鈴木さんは、国連フォーラムの国連77周年イベントで「山本作兵衛炭坑記録画展ワールドツアー」について発表するなど、精力的に活動しています。
スコットランドと田川市の子どもたちをつなげたい
スコットランド国立炭坑博物館では、教育行政と連携して子どもたちへの教育に貢献できる取り組みを続けています。今回のワールドツアーを機に、同館から「スコットランドと田川の子どもたちがオンラインで交流できないか」という提案を受けた鈴木さんは、両国の子どもたちが昨今のエネルギー問題や炭坑の歴史への思いなどを意見交換できる取り組みを検討。ビデオメッセージの交換などの企画について市教育委員会と協議を進めています。
「田川市は素晴らしい!」世界の評価をみなさんに知ってほしい
鈴木さんは「イギリスの人々は、産業革命の礎となり、世界を牽引してきた自国の石炭産業に誇りを持っています。炭坑夫であった祖父を称えて銅像を自宅に飾っている家族もいるほどです。しかし、その誇りを子どもたち伝えていく術がなく、対策が議論されているという一面もあります。その点で『山本作兵衛さんが残した貴重な記録があり、世界に発信しようとしている田川市はすばらしい!』と尊敬されています」と、世界から見た評価を説明。さらに「山本作兵衛さんが残した貴重な記録が世界に発信され、評価されていることを皆さんに知ってほしい。そのための橋渡し役が、イギリスにいる私の大使としての使命だと思って臨んでいます」と思いを語りました。