平成23年5月25日、山本作兵衛関連資料(山本作兵衛コレクション)が日本で初めて世界記憶遺産に登録されました。
では、山本作兵衛コレクションのどういう点が、世界記憶遺産として評価されたのでしょうか。
日本近代化の過程で、産業が急速かつ自主的に発展を遂げたことは、地域あるいは世界に多大な波及効果をもたらしたという観点から、世界的な意義があるといわれています。その中で、重要な役割を果したのは、原動力としてのエネルギーとなった石炭産業であり、その中心が筑豊でした。
急激な産業革命により大きな発展を遂げる筑豊炭田を、山本作兵衛翁は実際の炭坑労働の経験に基づき、絵画や日記によって詳細な記録を残しています。
これらは、当時の記録の大半が公文書や社史などの記載によるものがほとんどである中で、現場の最前線に立った個人の視点による極めてまれなものであり、真正性が高い観察記録であることが高く評価されています。
こうして、山本作兵衛翁が残した記録のうち、本市と福岡県立大学が所蔵・保管する697点の資料が、世界記憶遺産に登録されたのです。
世界記憶遺産登録認定証
平成23年7月末、パリのユネスコ本部から送付された認定証は、マイケル・ピアソン博士(オーストラリア)を経由し、同博士とともに登録に向けて奔走した登録推薦のプロジェクトリーダーである都市経済評論家の加藤康子さん(東京)の元へ。
同年8月4日、加藤さんの手で本市に届けられた認定証は、石炭・歴史博物館でマスコミに向けお披露目されました。
その席では、加藤さんから、ユネスコ事務局と高木義明文部科学大臣(当時)からのメッセージも披露されました。
また、翌8月5日、伊藤信勝市長(当時)、名和田新福岡県立大学長(当時)などが福岡県庁を訪問し、小川洋県知事に世界記憶遺産登録を報告しました。
小川知事は「うれしいお知らせが届き、県民の誇りが新たに加わった。多くの国民に知ってもらい、近代化に筑豊地域が果たした役割を再認識してほしい。観光にも活用し、県も支援したい」と話しました。
 |  |
世界記憶遺産登録認定証 | 石炭・歴史博物館で行われた記者会見 |
 |  |
小川知事への報告 | 小川知事への報告の様子 |