平成18年1月1日の新聞(1社)朝刊で「市街水路に硫化水素」との報道がなされ、市民の皆さんに社会不安と、本市に対する不信感を抱かせる事態となりました。
この報道に対する安全性確認のため調査を実施し、その結果、安全性が確認できましたのでお知らせします。
三井石炭鉱業田川事務所では、地下水の上昇を防ぐため、旧三井田川鉱業所の伊田立坑跡の揚水施設で坑内にたまった水をくみ上げています。新聞報道によりますと、その坑内で硫化水素が発生し、くみ上げた水と一緒に市街地水路を経て彦山川に流れ出ているとされています。
しかし、坑内で発生した硫化水素を含む水は同事務所が揚水施設内に設置した中和処理施設で適切に処理された後に、市街地水路へ放流されています。
新聞報道を受けて、同事務所では実態を明らかにするために、財団法人九州環境管理協会に調査を依頼し、平成19年1月23日に市と経済産業局が立ち会った中で、水と空気の調査を行いました。
その結果、硫化水素は伊田立坑内の原水中には含まれていましたが、中和処理施設で処理された放流水と下流水路の水からは検出されませんでした。
また、空気中の硫化水素は伊田立坑内でわずかに検出されましたが、その他の調査地点では検出されませんでした。
伊田立坑内の原水に含まれる硫化水素は処理施設によって確実に処理されており、下流域においても新たな発生は認められていないことから、放流した水による周辺地域の環境への影響はないと同事務所から田川市へ報告がありました。
伊藤信勝市長は安全性が確認できたとして、「一日でも早く市民の社会不安と、本市への不信感を払拭して、住みよい環境づくりに努めたい」と話しています。