〽月が~出た出た~月が出た~ ヨイヨイ♪
この歌、どこかで聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
これは「炭坑節」と呼ばれる民謡で、なんと発祥の地は田川市なんです!
炭坑節は、明治期以降わが国の近代産業の発展を担ってきた石炭産業の隆盛の中で、過酷な労働の中から自然発生的に生まれてきた仕事唄のひとつです。
石炭産業の発展につれて、筑豊地方の炭坑では、炭層を掘るときに歌った「採炭唄」、発破採炭で火薬をつめる穴を掘るときに歌われた「石切唄」、石炭を引き上げるナンバを回すときに歌われた「南蛮唄」、坑内から運び出された炭の塊を、石炭とボタ(炭として使えない捨て石)とにより分ける作業をするときに歌われた「選炭唄」などの仕事唄が生まれました。
筑豊の炭坑労働者は、命がけの過酷な労働の中でも唄いながら仕事をする、そんな気持ちを持ち続けていたんですね。
やがてこれらの唄が、宴席に持ち込まれ、お座敷唄として広く歌われるようになりました。
炭坑節が爆発的に広まったきっかけは、「戦後の復興は石炭から」という国策に沿って、この唄が毎日のようにラジオで放送されたことによります。軽快なメロディは一般に親しまれ、やがて盆踊りの定番となりました。
近年では、若い世代により現代風の創作炭坑節が生み出されるなど、今も世代を超えて歌い継がれています。
田川市の石炭記念公園内には、実際に炭坑節を聴くことができる看板があります。
どこにあるのか、探しに来てくださいね。
紹介動画